幸福な夜明け
リリーは若いながらも、秘書を派遣する会社の経営者。
事業は順調に拡大していた。
少なくとも、今日までは……。
それが今、派遣した秘書の失態で、すべてを失いかけている。
怒ったクライアントは一方的に契約の打ち切りを告げてくるし、小さな会社には致命的な悪い噂さえ流されかねない勢いだ。
なんとしても、そんな事態だけは避けなければ!リリーは先方の会社に駆けつけ、経営者のザックに直談判した。
必死に弁明し、解決策を提案していたというのに、ザックは熱いまなざしで彼女を見たかと思うと、こう言ったのだ。
「君が僕の秘書として働く。
どうだい?これが僕の提案だ」
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