眠れる竜
リリーは精神を病んだ母から生を享け、修道院で暮らしていた。
あるとき、母がウェールズの首長と因縁があることを漏れ聞き、自分の素性を知りたい一心で、首長の住む城へと向かった。
門前払いされてもあきらめられずに城壁をよじ登っていたところ、道半ばで首長の忠臣イアンに捕らえられてしまう。
’ドラゴン’の名で恐れられる彼の威圧感にもひるむことなく、リリーは首長への謁見を申し込んだ。
すると、イアンは火を噴く竜のごとく、辛辣な言葉を吐いた。
「汚らしい小娘に首長のベッドを温めてもらう必要はない」
更新中です。しばらくお待ちください。