眠れぬ珊瑚礁
かつて貴族令嬢と船乗りの悲恋の舞台となった哀しくも美しい島、カリオペキー。
ベスはそこで家族たちと楽しい週末を過ごすはずだった――頭蓋骨を見つけるまでは。
思わぬ発見に動揺しているところへ男性が現れたため、彼女はとっさに頭蓋骨を落ち葉で隠した。
キースと名乗るその男性に不審を抱きながらも、ベスは彼の魅力に心をかき乱される。
だがその後、隠したはずの場所に戻ってみると、頭蓋骨はあとかたもなく消えていた。
楽園に漂いはじめた不穏な空気……。
真相を突きとめようと動き出したベスの身に新たな恐怖が忍び寄る。
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