略奪された淑女
ハイランドに、優しい愛などない。
愛は、乙女を一瞬で焼き尽くす野火。
破産寸前の没落貴族を父に持つペニーは、将来を悲嘆していた。
いずれ私は、金持ちで好色な老人と結婚させられるのだろう、と。
事実、父は娘を借金の形に売ったが、相手は意外な人物だった。
ラクラン――海運業で莫大な富を築いたというハイランドの氏族長は、恐ろしく背が高く、屈強で非情な目をした無口な男だった。
ペニーは怯えながら彼を見上げ、はっとした。
この人を知っている!幼い頃、ただ一人心を許し、慕っていた年上の優しい少年。
突然消えてしまった彼が戻ってくるなんて……私を妻にするために?だが、夫となったラクランに、少年の面影や優しさは微塵もなかった。
彼はまるで復讐するかのように、夜ごと激しい情熱をペニーにぶつけ……。
■HQロマンスとヒストリカル・スペシャル、二足のわらじで活躍する話題の覆面作家ミリー・アダムズがお贈りするのは、ワイルドなハイランダーとの愛なき結婚ロマンス。
情熱的な筆致で綴られる感動作を、どうぞお見逃しなく!
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