麗しの料理番
二人に未来はないとわかっていながら、料理番は、貴族の誘惑に身を捧げた。
ナンシーはマサートン伯爵の娘だが、それは誰も知らないことだった。
冷酷な父親に虐げられて育った彼女は家も名も捨て、料理で身を立てた。
平民でかまわない――レディの身分に未練などないから。
それなのに、ナンシーは貴族のガブリエル・レイヴンショーに恋をしてしまった。
大怪我をして雑木林に倒れていた彼を見つけ、寝ずの看病をし、滋養のある食事を作り続けた。
会話ができるほど回復した頃には、ガブリエルはナンシーにとって、ただ一人の愛する男性になっていた。
活力を取り戻した彼に「身分差など関係ない」と熱く求められ、ナンシーは無垢な身を捧げたが、このときまだ、彼女は知らなかった。
ガブリエルと、彼女の秘密の生家マサートン伯爵家との関係を。
■ガブリエルが大怪我をして倒れていた理由と、マサートン伯爵家との関係が明らかになっていきます。
ナンシーは彼の助けになりたい一心で危険な生家に戻ることを決意し――。
一途なヒロインの健気な愛と献身に胸が熱くなる、サラ・マロリーの感動作!
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