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嵐の夜のクリスマスベビー

奇跡の聖夜を、二人はともにした。
次に会ったとき、彼は否定したけれど。
ホノーラは十代のころからずっと、庭師の祖父の雇い主でイタリア富豪のニコに片想いをしていた。
だからクリスマスの夜、彼にいきなりベッドへ誘われたときは驚いたけれど、天にものぼる心地で純潔を捧げた。
だがその後数カ月たっても、ニコからはなんの音沙汰もなく、妊娠を告げに行っても、彼は君など名前も知らないと言った。
私は愛の告白さえしたのに。
嵐の中をひた走ってきたのに。
しかし、彼女がいちばん傷ついたのはニコの冷たい一言だった。
「だから、君のおなかの子の父親のわけがないんだ」■実はヒーローはヒロインと一夜をともにしたあと、深刻な脳震盪により当日の記憶を失っていました。
おぼろげながら思い出した彼に求婚されても、ヒロインは承諾する気になれません。
ところが帰る家をなくしたヒロインは、ヒーローの自宅へ行くしかなくなり……。




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