私は、うわさ話の主人公にへんなニックネームをつける。<br />始業前の五分、ロッカールームに居合わせた大勢が私の話を聞いてリズミカルに相槌を打ち、場は楽しく盛り上がった。<br />いつも私を囲んで人の輪ができる。<br />元気の中心、活気の源、それこそが私に期待されている役割の一つだ。<br />そしてそういう人間になれるよう、これまでずっと、私は自分をプロデュースしてきた。<br />「名前をつけてやる」