カリフォルニアに車で行くこと――鯉実ちと紗短編集
幼いころに見た「祖父と車でカリフォルニアまで走る」という夢が、宿命のようについて回る……祖父の一周忌で、僕は再びその宿命を思い出す(「カリフォルニアに車で行くこと」)。
若手チェリストの薫がクラシックコンサートを成功させた翌日、親友の奈々美が事故で死んだ。
小説家志望だった彼女が残した最後の交換日記を読み、薫は表現するという営みについて思いを巡らせる(「長谷川奈々美の遺言」)。
大切な人の死を扱った2作を収録した、作者初の短編集。
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