面白くないお笑い芸人・他短編集
◆面白くないお笑い芸人小島夢夫は、笑ってもらえないお笑い芸人だ。
面白くなさ過ぎたから、と慰謝料を請求されたことまである。
ある日、はじめて夢夫のネタで笑ってくれた女性にどこが面白かったのかを聞くと、予想外の答えが返ってきた。
◆ひょっとこ踊り北男は同じ会社で働いていた、六人の子供を持つシングルマザーの南子と結婚したが、大家族はたくさんの問題を抱えていた。
北男はそれぞれと体当たりでぶつかり合って、本当の家族になることができるのか。
◆果物屋の未亡人五十代で夫に先立たれた未亡人、早野水穂は周囲の人々に支えられて夫が遺した果物屋を切り盛りしていた。
ある時、妻が入院したという男が来店するが、彼との出会いによって水穂の人生は狂っていく。
◆魚を助けた歌手売れない歌手、?木まどかは友人たちと三泊四日の沖縄旅行へ向かった。
ある夜、ひとりで浜辺を散歩していたまどかは打ち上げられて死にそうになっている大きな魚を見つけ、一生懸命にその魚を水に戻してやった。
すると、魚が口を開き、まどかの願いをひとつ叶えてくれるという。
まどかが願ったこととは。
◆未来からのエールをありがとう!米倉真由美は悩んでいた。
陶芸家として活動しているが、収入はほとんどなく、そろそろ引退することを考えていた。
もう店を閉めよう、と決意したその日、ニューヨークから帰国したばかりだという老夫婦が店に訪れ、真由美の作品を絶賛してくれた。
アドバイスも受けて、真由美は現実的に考えたリミットとして半年間という期限を切って、もう一度頑張ってみることを決めたのだが。
さら・シリウス:あらすじ鉢本杏梨:文章
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