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愛のように焼き尽くせ

友田泰行は大学野球の才能あるピッチャー。
坂口陽太郎は両親を早くに亡くし、親戚の家で働きながら住まわせてもらっている。
佐知花はグランドの陰から泰行を覗き見ていたところを、八田に咎められるが治そうとしない。
泰行と陽太郎は旧友として再会し飲みに行くが、泰行のストーカーである佐知花がついてきてしまう。
飲み屋から逃げだした泰行を追いかけてきた陽太郎は、その姿に自分の人生への苛立ちも含めて怒りをぶつけた。
その夜、泰行は事件に遭い死亡してしまった。
三人は警察の捜査に誰もしゃべらず、事件は未解決のまま。
陽太郎はその後、親戚の工場を乗っ取り、経営を成功させたあと佐知花と偶然再会する。
佐知花の母と娘の四人で、ドライブと食事のデートをする。
家族と間違われて、陽太郎は幸福を実感していた。
後日待ち合わせた二人は流れのままに結ばれた。
陽太郎は結婚を申し込むが、佐知花の心にはまだ泰行がいた。
佐知花は泰行の事件のことを真剣に調べようと八田を呼び出す。
手がかりはなかったものの、八田が連れてきた真理と後日、二人だけで会うと彼女のヒプノセラピーによって、心に封印していた真実を知った。
どうやって死んだのか、そしてなぜ誰も警察にしゃべらなかったのか。
真理は八田と別れ、知った真実をネタに陽太郎に金の無心に行くが、彼に一目惚れして結婚を要求した。
陽太郎は真理と結婚し、年を取っていく佐知花を遠くから見守っていた。
思うようにいかない人生の中、陽太郎は愛する佐知花の秘密を守り抜いたことで、満足して死んでいった。
◆さら・シリウス:あらすじ◆春日 寛:文章




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