助けて!池波正太郎!!
初めての逆ナン!? うんちくで運命を打ち破れ!!池波正太郎ファンのオフ会で出会った謎の彼女。
「ぼくは鬼平には、小説から入ってドラマにもはまりました。
」「わたしはドラマからですね。
」盛り上がる中、唐突に彼女はこう口にした。
「日光東照宮に行ってみたいんです」…日光。
微妙な距離である。
日帰りか泊まりか。
池波うんちくを駆使し、冷静に彼女の真意を探る私。
彼女は、そんな私に追い討ちをかける。
「池波正太郎は、日光のホテルにカンヅメになって作品を書いたって言いますよね?」「そうです。
東照宮の前ですよね?金谷ホテルがあるの。
金谷ホテルに行きたいですー。
」勘違いか、からかわれているのか、はたまた詐欺か…。
困惑する私をよそに彼女はにこやかに笑う。
そしてそこに現れる酔客。
「本所で平蔵と忠吾が食べるみそ田楽な。
この近所にあるおれの同級生の店でもやってるんだ。
」ガンバレわたし!池波うんちくを駆使して、彼女のハートをいとめるんだ!NovelJam 2017 出場作品
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