王太子の初恋は亡国王女の復讐心を愛に変える
気の置けない友人たちを集めたお茶会。
何の変哲もないその夜、一瞬にして国が滅びた……。
アムル国の王女リリーは、敵国フエリエ王国で幽閉されている。
城を爆破された衝撃で瞼に火傷を負い、一時的に視力も失っている。
手厚い治療を受けながら、侍女のウラただひとりを支えに、何とか囚われの屈辱に耐えていたのだった。
そんなある日、王太子マティアスがリリーのもとを訪れる。
マティアスはリリーの両親の身の安全を保障しただけでなく、驚くべきことにリリーを王太子妃として迎えたいと申し出たのだ。
さらにアムル王国を滅ぼすつもりはなかったと告げられ、謝罪される。
混乱するリリー。
しかし祖国が滅びてしまったことに変わりはない。
心を閉ざしたまま王太子の求婚を受けること。
それはリリーにとっての復讐だった。
だが、マティアスの繊細さ、優しさに触れていくにつれて、リリーの心にも少しずつ変化が表れ……。
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