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サンタクロースは愛を囁く

20歳の実尋は駆け出しの声優。
幼い頃に抱いたとある大物声優へのあこがれを胸に、「2年間で結果を出せなければ契約解除」を条件にプロダクションの預かり所属となったが、約束の2年が目前に迫っているというのに鳴かず飛ばず。
支えてくれていた母を病気で失ったこともあり、夢を諦め堅実な職につくべきかとこれから先のことを迷っていた。
そんな悩める年のクリスマス、実尋の前に義理の兄を名乗る男、羽澄が現れる。
25歳も年の離れた兄の存在を聞かされていなかった実尋は訝しがるが、羽澄は実尋が幼いころサンタ宛てに書いた手紙を持っていて、実尋の生い立ちについても詳しかった。
なにより羽澄の立ち居振る舞いに誠実さを感じた実尋は、彼を信用することに。
声優を諦めようか悩んでいる、と今の状況を説明すると、羽澄は支援させて欲しいと申し出て……。




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