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異世界で商人やるほうが自分に合っていたので結果ラッキーかも

この国・オイレンブルクの食べ物はマズい――。
栄養はある。
しかし、食の娯楽ってどうなっているのか、と疑うレベルの残念な味だった。
前の世界で底辺編集者(40代独身、契約社員、収入僅か)をしていたタナカ。
こちらの世界の’貧乏’貴族の長男として生まれ変わったが、出来の良い弟がいたことで、用無しと家から放出され、旅をしなければならなくなった。
前の世界の記憶を頼りに村や町を転々として人助けをし、日銭を稼いでいる。
そしてたどり着いた大きな街も活気がない。
やはりここでも美味いというものへの興味がない。
店で出されたものがマズかったので、厨房を借りて、ありもので美味いものを作って振舞ったところ、喜ばれ、タダで数日泊めてもらえることになった。
長居するつもりはなかったのだが、食べ物に興味を持った王女・エルフリーデに詰め寄られ、一緒にオイレンブルクの食の改善をすることに……。




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