元警視庁公安部外事三課の警察官・安宅真。<br />彼は十年前、東南アジアへPKO派遣された際、過激派による自爆テロで、死の恐怖を味わった。<br />その後は警察官を辞め、ひとり喫茶店を営んでいた。<br />しかしある日、店のある東京・神保町で爆弾テロが発生。<br />それを機に、安宅の周りで異様な出来事が起こり始める。<br />警察の捜査を攪乱する謎の女の出現、殺人、二度目の爆弾テロと犯行声明……。<br />もうこの国には、安全な場所など残されていないのか?(解説・藤田香織)