日雇い浪人生活録
広く金の価値を知らしめるべく、あえて賄賂を推奨する田沼意次。
目通りを願う列は、日に日に延びていく。
そんななか、両替商分銅屋の用心棒・諫山左馬介は、煩悶していた。
一度はもみ消したはずの御家人殺しを執拗に嗅ぎまわる元南町奉行所同心・佐藤猪之助に業を煮やし、自らの所業と認めてしまったことへの自責である。
明らかに意次の改革の障りとなる行為に、雇い主の分銅屋仁左衛門は、左馬介を咎めながらも隠蔽に努める。
一方、左馬介の鉄扇術からその出自を疑った武士は、財政の逼迫する会津松平家の重臣で――物語が大きく動き出す、大人気シリーズ第八作。
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