日本橋は木原店にある塩梅屋の主・季蔵は、梅雨のこの時期、病弱の瑠璃のために辛味蒟蒻に熱中していた。<br />そんなある日、季蔵は常連客の辰吉を通して、戯作者・喜之助の幽霊婚の祝い膳を引き受けた。<br />新婦の亡き妹も花嫁として呼ぶという……(「幽霊御膳」より)。<br />季蔵の美味しい料理と名推理が冴えわたる、舌で味わう江戸ミステリー。<br />大ベストセラーシリーズ、待望の第十六弾。<br />(解説・細谷正充)。<br />