ブラック企業で働き、心身をすり減らしていた俊太郎。<br />ある日目覚めると、なぜかそこは道ばたに敷かれたふとんの上で、横に置かれたちゃぶ台にはできたての朝食が用意されていた。<br />湯気の立つご飯に味噌汁、肉厚なあじの干物にだし巻卵……。<br />しかし、おかわりを勧めてくれたノエと名乗る美女に告げられたのは、自分はいま臨死体験中だということで――(表題作「冷めない味噌汁」より)。<br />とびきり美味しいハートフルファンタジーシリーズ四巻目は、全五篇の短編集です。<br />