料理人季蔵捕物控
雪が降る師走の午後。
日本橋は木原店にある一膳飯屋塩梅屋の主・季蔵は、仕込みを終えた後、市ヶ谷にある慈照寺へと向かった。
慈照寺は季蔵の元主家鷲尾家の正室が出家し、瑞千院と名を改め、庵主を務めている。
季蔵は道中も客に出す’雪見鴨鍋’の段取りで頭が一杯だったが、瑞千院から、「阿蘭陀正月の料理を拵えて重箱に詰めてほしい」と頼まれる……。
元武家の季蔵は、市井の客を幸せにする料理を作る一方、江戸の平安を守るため今日も悪を討つ。
大ベストセラー書き下ろしシリーズ、二幕目の第五弾。
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