蜂蜜をもうひと匙足せば、あなたの明日は今日より良くなる──。<br />「明日なんて来なければいい」と思っていた中学生のころ、碧は見知らぬ女の人から小さな蜂蜜の瓶をもらった。<br />それから十六年、三十歳になった碧は恋人の故郷で蜂蜜園の手伝いを始めることに。<br />頼りない恋人の安西、養蜂家の黒江とその娘の朝花、スナックのママをしているあざみさん……さまざまな人と出会う、かけがえのない日々。<br />心ふるえる長篇小説。<br />