ある晩かかってきた一本の奇妙な電話。<br />北川健と名乗るその男は、かつて私=秋間文夫の親友だったというが、私には全く覚えがなかった。<br />それから数日後、その男の秘書を通じて、貸金庫に預けられていた二枚のフロッピー・ディスクと、五百万の現金を受けとることになった私はフロッピーに入っていた、その奇妙な物語を読むうちにやがて、彼の「人生」に引き込まれていってしまう。<br />この物語は本当の話なのだろうか? 時間を超えた究極のラブ・ストーリー。<br />(解説・香山二三郎)