新宿歌舞伎町で〈家出捜索人〉事務所を構える元刑事・賀集保は、代議士・脇坂の娘・薫失踪の捜索依頼を受ける。<br />調査を始めた賀集の前に現れたのは白井龍一、かつて脇坂との癒着が噂された広域指定暴力団・白龍会会長である。<br />白井は、薫と同時に姿を消した青年の行方を追っているというのだが、その青年は脇坂家の書生・南島浩だった。<br />過去の因縁から、両者の接点を探る賀集だったが……。<br />傑作ハードボイルド、待望の文庫化。<br />(『裏切りの街』)を改題しました)