1973年、12歳の少年は、熱に浮かされたように、日本全国への旅を始めた。<br />デゴイチ(D51)やシゴナナ(C57)と呼ばれた、消えゆく蒸気機関車を追いかける旅の中で、少年は「忘れえぬ人びと」「忘れえぬ風景」と出会う。<br />中学卒業までの4年間に繰り返した旅を通して、少年の「世界」は広がっていく。<br />著者初めての回想記。<br />