僕を遺していく残酷な君と、君を忘れられない僕と
学校に通いながら植物園で働く女子高生のアスカは、あるとき何かから逃げるように植物園に現れた少年と出会う。
彼は言葉も知らず、感情を表現することも拙く、‘何も持っていない’存在だった。
キョウと名付けたその少年が、富裕層の人間の献体用に生み出されたクローンだと知ったアスカ。
実はとある病により自分の余命があと一年しかないとわかっていたアスカは、この世界からいなくなる自分と引き換えにキョウに何かを遺してあげるために、彼とタイムリミット付きの生活を始めることを決意する。
なんでもない日々……けれどだからこそ大切な毎日をこれからもずっと彼が笑って生きていけるように――。
遺伝子研究が目覚ましい発展を遂げた社会で、偶然出会った少年と少女の、哀しくて少し可笑しい、期間限定の恋の物語。
更新中です。しばらくお待ちください。