太陽の横
地下鉄でレーズンパンを食べてゐる茶髪の母だついてきなさい2013年第56回新人賞受賞作「目覚めればあしたは」から「短歌研究」連載まで8年間の作品をまとめた待望の第一歌集。
子育て、仕事、生活…現代女性のひりつくような日々を、冷静な視線をもって、みずみずしい感性でうたう。
たつぷりと遊びつくしたあとに来る小筆のやうなさびしさがあるみどりごはくたくたに疲れ生まれくる初夏さわがしい分娩室に「日本死ね」までみなまで言はねば伝はらぬくやしさにこのけふの冬晴れいつか詩になると信じてやり過ごす日々にシンクの泡は壊れてうすあをき雪の降りつむいろは坂 〈な〉のカーブより下り始めつ装幀=花山周子
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