「あなたは一生、私の用意した鳥かごの中で――」王の死後間もないロムニア国でクーデターが起こる。<br />城から拉致され、見知らぬ部屋で目覚めた王女レナエルの前に現れたのは、かつて彼女が初めて恋をした男、ユベルだった。<br />今は腹心の宰相であるはずのユベルは「あなたをここに閉じ込めたのは私です」と笑顔で告げ、レナエルの体に手をかける。<br />王女は結婚まで貞節を保たねばならない。<br />レナエルは部屋の中を必死に逃げ回るが――。<br />