「そうだ。<br />君は優しくしないと壊れてしまうんだ」大好きな祖母の介護のため、就職を諦めたあずみ。<br />長い介護が終わり、ぽっかりと心に穴が開いたような日々を過ごしていたある日、あずみは画商の父から美貌の日本画家、北澤幽雪の身の回りの世話をする仕事を紹介される。<br />一つ屋根の下で暮らすうち、花の蕾が綻ぶように惹かれあってゆく二人。<br />だがあずみは、幽雪がある女性を描いた絵をひた隠しにしている事に気づき……。<br />