生真面目な先生の野獣な本性
10年目の同窓会に、会いたい人はただひとり――。
ミスター・ローレンス――高校3年のときの、数学の先生。
当時から、授業中に目が合うたび、ほかの誰とも感じられない何かを感じていた。
先生との間にはきっと何かがある、きっと先生も同じ気持ちでいるはず、と思っていた。
高潔な先生は何もしなかったけれど、私は違う。
いつも思い描いていた。
先生が私にキスするところ。
先生が私の胸を揉みしだき、いやらしいことを呟く。
もうたまらないというように乱暴に脚を開いて、私の中に入ってくるところ……。
10年経っても色褪せないこの想いを、まさか先生も抱いてくれていたなんて。
当時の教え子に囲まれていた先生は、私を見つけるなり「失礼」と輪を抜けだし、まっすぐこちらへ歩いてきた。
その数十秒後。
私たちは廊下の角を曲がるなり、激しく腰をぶつけ合いながら舌を絡め合っていた――。
ひとりの男と女として。
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