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大唐泥犁獄

唐の時代を舞台にスケールアップした乱歩の娯楽長編を読むような面白さ!この驚天動地の恐るべき動機は、まさに僕の好みでした!―― 作家 三津田信三さん推薦!一族の内紛に勝利して大唐の二代皇帝に即位した李世民の治世、貞観三年の春。
霍邑県を訪ねた旅の僧・玄奘と従者の波羅葉は、県令郭宰の屋敷の女中から「県令夫人を祟る悪鬼を祓ってほしい」と申し出られる。
しかし、対面した夫人が玄奘を一目見て発したのは、今すぐ霍邑から立ち去れという謎めいた警告だった。
その夜、郭宰の歓待を受けた玄奘は、師を殺め出奔した兄・長捷の足取りを追うために霍邑を来訪したことを明かす。
前県令の崔カクが自殺した事件に兄が関わっているかもしれないと告げる玄奘に、郭宰はこの地の人々が、崔カクがその死後に地獄の判官となったと噂し、彼を祀った「判官廟」は霊験あらたかであると崇拝されていると教える。
逗留中、玄奘は二度にわたって殺されかける。
襲われた理由も分からぬまま、醜聞を避けるため郭家を出、名刹・興唐寺に移った玄奘たちは判官廟に足を向けるが、そこで怪現象に襲われ三たび命を狙われる――




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