父親に悪役令嬢になれと命じられた主人公。
数百年前に起こった実際の事件――悪役令嬢とヒロインの織り成す物語を後世の王族が「これは使える」と考え、王位継承権保持者の見極めに利用することに決めたのが数十世代前。
途中からその物語は外交官などに役立つのではと言った理由で、王族だけではなく、その婚約者や取り巻き、ヒロインの役どころが学園内の人間全員の見極めに使われることになった。
100年前後の周期で行われるそれに巻き込まれた主人公は、なまじ優秀だったので物事の裏側まで全部理解してしまい無駄に苦労をしょい込むことになる。
入学までひたすら自分のやることに注力したり、抜け道を探したりしていた主人公だが、奮闘むなしく入学後にはどんどん面倒ごとが舞い込んでくる。
婚約者の第二王子が問題児ではないことがせめてもの救いだが、貴族と平民の間で起こるトラブルの解決にも奔走することになってしまい……！？