1/24 ルノー 4 フルゴネット
1961年秋のルノー4の登場は、パリの人々を大いに沸かせるような出来事であった。
毎年恒例のパリ・ショーが始まるその日に、200台の新型車がパリの中を、縦横に走り回ったのである。
それぞれの車にはルノーの人間がついていた。
そして希望する人たちには自由にその新型車を試乗させた。
ルノー4は、これだけ大規模な宣伝作戦を実施するほど、彼らにとって重要な新型車だったのである。
新世代のルノーとなるべき新型車は、同社の乗用車としては初めてとなる前輪駆動方式を採用し、リアにテールゲートを持ったステーションワゴンのようなボディとして登場した。
小型車としては背が高く、ワゴンのような5ドア・ボディを持ったルノー4は、リアエンジンの4CVやドーフィンの一族に比べれば、大きな荷物の収容スペースを持っていた。
そのルノー4を追いかけるように、さらに大きな荷物を積み込むことができる荷役車フルゴネットをシリーズに追加する。
これはセンターピラーの後ろに、一段背の高くなったカーゴスペースを設けたものだ。
先行していたシトロエン2CVフルゴネットの強力なライバルの登場である。
ルノー4フルゴネットは荷室が運転席の屋根より一段高く大きく、なおその屋根の四隅は丸く整形されていたから、どことなくユーモラスで温かみを感じさせるように思われる。
世界中どこでも花屋や牛乳屋に愛されている所以であろう。
走行装置は乗用車と基本的に変わらない。
従って、後ろへ積む荷物の位置さえ固定しておけば、走行感覚は乗用車と変わらない。
後にはロングボディ・モデルやリアシートを持つもの、荷室のウインドーの設け方の違いなど、バリエーションも増えていった。
そうしてフルゴネットはルノー4シリーズの中で欠かすことのできない人気車種となり、乗用車がいくつかの世代に進化してからも、エキスプレス、あるいは現在のカングーと名前を変えて、常にルノーの中の愛すべきキャラクターになっている。
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