この写真集に登場するのは、みんな「捨て猫」と「野良猫」です。通報を受けて愛護センターに収容されたか、個人で捕獲保護された子猫たち。その後、ミルクボランティアと呼ばれる人たちの手で大切に育てられ、離乳後に保護猫シェルター「ねこっぱち」で飼い主探しをしていました。すべて、そのときの写真です。保護猫というと、薄汚れて、みすぼらしく、人慣れしない、凶暴な猫と思われがちですが、どうかそんな偏見を捨ててください。人の手の温かさを知った猫は、こんなにも無垢で無邪気でかわいい姿を見せてくれます。この写真集をご覧になった方が、隣の人にそれを教え、その人がまた隣の人に伝えてくだされば、そのリレーの先できっと誰かが新たな飼い主になってくださる……。そう願っています。猫と暮らしたいと思ったとき、ペットショップに足を運ぶ前にシェルターから保護猫を迎えるという選択肢もあることに、たくさんの人が気づいてくださいますよう。