東京タワーが聳える小高い丘のちかく、東麻布の街角で高層マンション建設が始まったのは2007年の初めだった。<br />以来、工事が進んで建物の高さが増すにつれ、タワー周辺の空は次第に狭められていった。<br />ここに収録された「青空」と「雲」と「タワー」で構成されたアングルの幾つかはもう再現できない。<br />人の営みのあるところ、つねに景色は変化する。<br />東京タワーの孤高も永遠ではなかった。<br />
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