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道ばたポートレイト

【齋門富士男 撮影記】どこを旅しても、気がつくと人を撮っている。
すれ違いざまに撮ったり、遠くに見える全体の雰囲気にピンとくると、走って追いかける。
どこの誰?何してる人?年齢は?そんなことは、関係ない。
とにかく撮って、その後、話すこともあるし、お礼だけ言って通りすぎることもある。
フレーミングへの思い込みや、して欲しいポーズも、無い。
その人の魅力に服装が含まれる場合は全身を撮るし、顔そのものや目に魅力を感じた時は、寄りまくる。
ひとつだけ、近かろうと遠かろうと、相手の目をレンズ越しにとらえたいという思いだけがある。
目は言葉より、おしゃべりだ。
その人のいろいろな思いが見えてくる気がするから、こだわる。
もちろん、旅で人を撮るというのは、ほとんど一瞬の出来事だから、心の奥底まで写すことは、むずかしい。
でも、レンズ越しでの表情の移り変わりや目の中に、その人の弱さや強さや、優しさ。
何かと戦っている心、時には邪気や狂気を感じたりすることもある。
また、自分の調子がのらない時もあって、なんにも写ってないなぁ、という写真もいっぱいある。
そんな写真には、自分のその時の弱さやあやふやさが見えてきて、それもよし、です。
いわゆるポートレートといわれる写真とは外れるのかもしれないが、すべての決まり事ナシ。
出会った瞬間に感じたまま撮る。
それが自分流のポートレート。
旅がそれを教えてくれました。
今回は、インドのオジサン。
デリー、ジャイプール、ジョードブル、バラナシ、リシュケーシュなど、あてもなく一人旅して撮った写真です。
インドではやたら「オジサン」が目につく。
立派な髭と大きくて深い色の瞳、そして顔に刻まれたシワに引きつけられることが多かった。
道を歩いていたり、岸辺に座っていたり、祈っていたり。
それだけなのに、なんかカッコイイ。
ガンッと自分を持って生きているような感じ。
ヒンドゥという宗教が内面の柱になっているのだろうか?50才を過ぎても、フラフラと定まらないことも多い自分とはえらい違いです。
そんなカッコイイ、インドのオジサンの人生の一瞬に出会えたことに感謝して、写真を選んでみた。
すれ違い、二度と会うこともないだろうオジサンの一枚の写真に、その人のストーリーを空想しながら。




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