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記録13号

モノクローム写真について日頃よく訊かれる。
モノクローム写真をどう思いますか?なぜあなたはモノクローム写真を多く撮っているのですか?モノクロームの魅力とはなんですか?などの質問だ。
‘好きだから’とか‘イロっぽい’からとか答えるのがいちばんいいわけだが、そうもいかないときはぼくなりの解釈を多少添えて、モノクロームの世界は「夢性」を帯びているから、「象徴性と抽象性」を持っているから、などと言うのであるが、結局モノクローム写真の表わす世界そのものが、すでに「異界」の光景「異界」の風景以外の何ものでもないイメージとインパクトを放っているからだと思う。
つまり、ぼくも、そしてモノクローム写真を眺める人々も、写された事象そのものを見るだけではなく、始めから転写された「非日常」を突きつけられて、一瞬、白と黒のグラデーションに鈍化された映像への想像力が働き、異界との遭遇、もうひとつの現実を経験するのだと思う。
少なくとも、ぼくがモノクローム写真に惹かれる理由(わけ)はこのあたりに在る。
「写真はモノクロームだろうが!」とほざくのが、ぼくの捨てゼリフである。
(「記録 第13号」より 著者コメント)2009年12月に刊行された森山大道の私家版写真誌「記録 第13号」を電子書籍化。
今回の作品集は全編をポラロイドによるモノクロームで構成。
銀塩写真と変わらぬコントラストで炙り出される東京の辺境。
異界との遭遇。
森山大道(もりやま だいどう)/写真家。
1938年10月10日、大阪府生まれ。
岩宮武二スタジオを経て細江英公の助手となり、1964年より独立。
ハイコントラストで粒子の粗い‘アレ・ブレ・ボケ’と称される独自のスタイルを確立するなど、既存の写真表現をラディカルに挑発し続け、世界的にも高い評価を得る。
「量のない質はない」というポリシーのもと、現在でも膨大な数のストリートスナップを撮り続けている。
近年の写真集に『NAGISA』『LABYRINTH』(Akio Nagasawa Publishing)、『カラー』『モノクロ』(月曜社)、『実験室からの眺め』(河出書房新社)など。




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