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至高の十大指揮者

本書は「同じ曲でも指揮者によってどう違うのか」といった演奏比較を目的とした本ではない。
もちろん、演奏を聴いていただきたいので、それぞれのCDを何点か紹介していくが、名盤ガイドではない。
ネット時代のいまは、検索すればたいがいの演奏家の曲がすぐに見つかり、タダで聴くことができる。
それがいいのか悪いのかは別として、かつてのような、「この曲はこの人の演奏」「この指揮者ならこの曲」という名曲名盤選びは必要なくなった。
したがって、演奏比較、その特色の解説といった観点ではなく、その指揮者がどのようにキャリアを積み上げ、何を成し遂げたかという人生の物語を提示する。
指揮者ごとの列伝なので、それぞれの章は独立しており、興味のある人物から読んでいただいてかまわないが、それぞれの物語にほかの指揮者が脇役として登場することも多いので、第一章から順に読んでいただいたほうが、通史としてわかりやすいかもしれない。
(本書「はじめに」より引用)<目次>第1章 「自由の闘士」アルトゥーロ・トスカニーニ第2章 「故国喪失者」ブルーノ・ワルター第3章 「第三帝国の指揮者」ヴィルヘルム・フルトヴェングラー第4章 「パリのドイツ人、ボストンのフランス人」シャルル・ミュンシュ第5章 「孤高の人」エフゲニー・ムラヴィンスキー第6章 「帝王」ヘルベルト・フォン・カラヤン第7章 「スーパースター」レナード・バーンスタイン第8章 「無欲にして全てを得た人」クラウディオ・アバド第9章 「冒険者」小澤征爾第10章 「革新者」サイモン・ラトル




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