近現代の仏教は、つねに最先端の科学と接点をもち、自らの可能性を問い直し続けてきた。<br />宗教体験の心理学、禅や祈祷の科学的解明、さらには催眠術、念写、透視の研究まで。<br />ときに対立し、ときに補い合う仏教と科学の歴史から、日本近代のいかなる姿が浮かび上がるのか。<br />ニューサイエンス、オウム真理教事件、そしてマインドフルネスの世界的流行へ――。<br />対立と共存のダイナミズムに貫かれた百年史を、気鋭の近代仏教研究者が描き出す。<br />