ヴェネツィア商人の息子マルコは中国へ陸路で渡り、13世紀のアジア世界を支配するフビライ・ハーンの絢爛たる宮廷へと辿り着く。<br />元朝の使者として見聞した各地の暮らしや奇妙な風習、宗教、貨幣や通信制度、そして財宝の島ジパングと元寇の顛末。<br />ヨーロッパ人の驚異を集めたその冒険譚は、コロンブスを突き動かし、大航海時代の原動力となった。<br />生涯を中央アジアの踏査にささげたシルクロード史家が、旅人の眼で訳し読み解く。<br />