「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本
「ルームメイトは逃亡しました」国からは「高度」と見なされない、圧倒的多数(外国人労働者)の世界。
大宅賞『八九六四』著者が、絶対的な弱者でも敵でもない、彼らの「現実」に迫るディープルポ!日本政府をはじめ、公的機関が使用している言葉、「高度外国人材」。
「高度」な人材がいるということは、国の定義とは真逆の属性を持つ人材も存在するはずだ。
それは、「(年齢だけは若いかもしれないが)学歴・年収が低く、日本語はろくに喋れず専門知識もない、非熟練労働に従事している」人たちといえる。
しかし、日本社会は彼らにこそ強く依存しており、必要としているではないか。
生身の「’低度’外国人材」は、紋切り型の報道のなかで語られるような、絶対的な弱者や被害者たちの群れではない。
ましてや、陰謀をたくらむ存在でもない。
そもそも中国は経済成長をとげ、稼げない日本に見切りをつける中国人は多く、外国人労働者の主役はベトナム人に移行している。
──われわれは記号としての弱者や敵を想定していたのに、いたのは人間だった。
3年にわたって中国、ベトナム、日本各地を回り、生身の姿に迫ったディープルポ!【目次】はじめに第一章 コロナ、タリバン、群馬県――隣人は平和な「イスラム原理主義者」第二章 「兵士」たちの逃亡と犯罪――主役は中国人からベトナム人へ第三章 頼りなき弱者――ベトナム「送り出し」業者に突撃してみれば第四章 「低度」人材の村――ウソと搾取の「破綻した制度」第五章 「現代の奴隷」になれない中国人――稼げない日本に見切りをつけるとき第六章 高度人材、低度人材――「日本語だけは上手い」元技能実習生第七章 「群馬の兄貴」の罪と罰――北関東家畜窃盗疑惑の黒い霧おわりに主要参考文献
更新中です。しばらくお待ちください。