近年、あいつぐ古代遺跡の発見。<br />多くの遺跡は、奈良と大宰府へと続く道沿いに点在している。<br />その遺跡や道は、万葉集の舞台でもある。<br />都が置かれた奈良はもちろん、大伴旅人・山上憶良らが活躍した九州では、「筑紫歌壇」ともいうべき文芸サロンの花が咲いた。<br />大宰府や松浦などの地名が歌に詠まれるのは、そのためだ。<br />考古学の視点で万葉集を読み解くと、どのような風景が見えてくるのか。<br />都市や交通、境界をテーマとして、第一線の研究者が、今、万葉の世界に迫る画期的な試み。<br />