中沢さんのあえぎとともに、私はゆっくりと腰を使いはじめる。<br />彼女の心にある性交の原風景を私色に染め直したい……そう思いながら静かに抜いては、また一気に貫いてゆく。<br />この腰遣いには、祈りにも似た私の願いが込められていた。<br />「いいっ、いいわ、ステキよ。<br />もっともっと、いっぱい愛して」――(「ささやかな残照」より)「性ノンフィクション大賞」入選作の中から11篇を収録。<br />また、巻末に最新第17回選考会の模様を一部収録。<br />