第18回サンスポ・性ノンフィクション大賞入選作から厳選収録。<br />十年前、あこがれだった曜子とばったり会い、同じ街に住んでいることを知って感激した。<br />そして、同窓会の準備をきっかけに体を合わせるようになった。<br />人の縁とはつくづく不思議なものだ。<br />「ねえ、寝よ」曜子が私の手を引いて寝室へいざなった。<br />真んなかにキングサイズのダブルベッドがデンとすえられていた。<br />ふっと、仏壇わきの壁にかけられていたご主人の遺影が思い浮かんだ。<br />いいのか、こんなところで……。<br />(「あこがれの娘は未亡人」より)