モード後の世界
「来年人々が着たい服はなにか」?答えは社会潮流の中にある「次のトレンドはなんだろう」。
?モノを作る人も売る人も、常に考えているのはそのことではないだろうか。
例えば、長いスカートが流行るとしたら、「今年は長いスカートだ」ということをいち早く知りたいと思うだろう。
しかし、本当に流れをつくる人というのは、初めに長いスカートを世に出す人である。
そして、「長いスカート」が流行になるのには、必ず理由があるのだ。
あるいは「そもそもトレンドとは何だろう?それは今でも意味あるものだろうか」?と根源的な問いが生じても不思議はない。
日本を代表するセレクトショップ UNITED ARROWS 創業者の一人であり、現在もUAのクリエイティブ・ディレクションを行う日本ファッション界の最重要人物は、「答えは社会潮流の中にある」と言う。
いま世の中で起きていることに対して、生活者はどのようなマインドで暮らし、何が優先されるのか。
ファストファッションなどの台頭で「アパレル危機」と言われるファッション業界は、新型コロナウイルスの影響でさらなる打撃を被った。
「コロナ後」に訪れる新しい世界で、おしゃれは不要不急のものとされるかもしれない。
しかし、「ファッション」が果たせる役割はある。
なぜなら、着ることは人間の尊厳にかかわることだから。
着ることは生きることだから。
ファッション近代史をとおして日本のファッションの特異性と面白さを紐解きつつ、ファッション業界が向かうべき道を提示する。
ファッションとは文化でありビジネスであり 生きることである
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