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高校野球脳を鍛える 実戦プレー問題集

野球は座学で上手くなる!実際にあったプレーを挙げながら、考え方、守備位置、カバーリング、ルール等を全120問で徹底解説。
【例題】1死二、三塁の場面で打者が犠牲フライには十分な飛距離のセンターフライを打ちました。
三塁走者に加え、二塁走者もタッチアップしそうな雰囲気です。
このとき、三塁走者が気をつけるべきことは、何でしょうか?【解答・解説】できるだけ早くホームベースを踏むことです。
たとえ本塁が悠々セーフのタイミングでも、二塁走者が三塁に走るとなれば話は別です。
自らが本塁を踏む前に二塁走者が三塁でタッチアウトになれば、得点は認められないからです。
<実際にあったプレー>2018年8月30日の阪神対ヤクルト戦。
阪神は5回裏、1死満塁のチャンスに糸原健斗が飛距離十分のセンター左へフライを打ち上げました。
三塁走者の鳥谷敬はタッチアップから本塁へ。
と同時に二塁走者の梅野隆太郎も三塁へとタッチアップしました。
センターの青木宣親からショートの西浦直亨を経由して送球は三塁へ。
鳥谷がホームを踏むのよりも先に梅野がタッチアウトとなり、阪神の得点は幻になってしまいました。
この走塁に金本知憲監督が「ちょっと信じられない。
見たことない。
ありえんことが起こっている」と言えば、三塁コーチャーの高代延博コーチは「開いた口がふさがらない」とぼう然としていました。
著者は、以下のように述べています。
力対力の能力勝負になれば、素材で上回る方が勝ちます。
素材の差を埋めるのは、「頭を使うこと」です。
幸い、野球には‘間’があります。
プレーとプレーの間に考える時間があるのですから、それを利用しない手はありません。
ルールを知らないスポーツを見てもおもしろくないように、知らないというのはマイナスです。
野球は、グラウンド以外でも、座学でもうまくなります。
たとえ練習が休みでも、練習時間が短くても、自宅でも、通学の車内でも、その気になれば、いくらでもうまくなるのです。
ぜひ、チーム全員で本書の問題にチャレンジしてみてください――本文より田尻賢誉(たじり・まさたか)1975年兵庫県生。
学習院大学卒。
ラジオ局勤務を経てスポーツジャーナリストに。
高校野球をはじめ、徹底した野球の現場取材に定評があるほか、指導者、中高生、父兄への講演活動も行っている。
『機動破壊』、『機動破壊の秘策』、『機動破壊の解析力』、『高校野球は親が9割』、『超強豪校』、『激戦区を勝ち抜く方法』(すべて小社)など著書多数。




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