「暮しの手帖」編集長に就任したのは、「初めての就職みたいなもの」だったと言う。<br />伝統ある雑誌の改革という難事業。<br />当時連載十数本、中目黒に構える古書店も順調だった。<br />それでも引き受けたのは、居心地のよさに安住する大人になりたくなかったから――。<br />