潔癖で、世の不正を憎み、いっさいの妥協を許さない青年アルセストが、美しい浮気女の未亡人セリメーヌにほれてしまう。<br />友人のフィラントの忠告もどこへやら、「理性は恋を支配するものではない」と、にべもなく、それをはねつける。<br />だが、結局、この恋はみのらない……モリエールの代表喜劇のひとつ。<br />