三大陸周遊記
イブン・バットゥータはマルコ・ポーロより50年ほどおくれて生まれ、これと並び称せられているイスラム世界の大旅行家である。
生地もマルコのふるさとヴェネチアからそれほど遠くない、地中海の入口モロッコのタンジャ(タンジール)であった。
彼は青春時代から中年に至るまで、実に29年を旅にすごし、晩年にその思い出を口述して本書を完成した。
イブン・バットゥータの見たのはイスラムの世界が中心であった。
アラビアン・ナイト(千夜一夜物語)がイスラム世界を夢幻的に表現したものとすれば、この旅行記は、実世界をありのままに描き、まさにマルコと同時代のイスラム世界の『東方見聞録』となった。
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