ヤマケイ新書 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち
生き物たちの営みを「土」から理解するための一冊。
生物が陸上に進出した5億年前、そこに土は存在しませんでした。
土とは、植物が大地に触れることで生まれたものです。
それから5億年、生物の進化とともに、土は大きな変化を遂げてきました。
本書は、生き物たちと土の5億年を追うドキュメンタリーです。
植物にはじまり、微生物・昆虫・恐竜・その他の動物、そして人まで、土と関わりのない地上生物はいません。
生き物は、どのように土に適応してきたのか?そして、土は生き物にどんな影響を受けてきたのか?生命の進化・絶滅から、地球規模の気候変動、生き物たちの共生関係、そして農業という人の営みや戦争の原因まで、土から説明してみれば納得できることがたくさんあります。
目次プロローグ 足元に広がる世界地球は茶色かった?/先駆者たち第1章 土の来た道:逆境を乗り越えた植物たち土壌が存在しなかった地球/大陸移動とシダの森/樹木とキノコの物質循環/ジュラシックソイル/砂上の熱帯雨林/氷の世界の森と土/奇跡の島国・日本第2章 土が育む動物たち:微生物から恐竜まで栄養分をかき集める生き物たち/腸内細菌の活躍/土と生き物をつなぐ森のエキス・溶存有機物/緊縮財政の養分循環第3章 人と土の一万年人の酸性土壌への適応/水と栄養分のトレードオフ/乾燥地土壌への適応と文明崩壊/熱帯林に適応したヒト:焼畑農業/田んぼを始めたアジアの人々:酸性土壌の克服/稲作と水田漁撈:消えたドジョウと食文化の変容/肥料の来た道:あなたのオシッコはいくら?/人口増加と土壌酸性化を加速させたハーバー・ボッシュ法第4章 土の今とこれからエネルギーが届くまで/スギ林に囲まれた不思議な景色/ポテトチップスの代償/マーケットに揺れる土/安くておいしいお米が届くまで:休耕田と国土の酸性化/土が照らす未来:適応と破滅の境界線
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