ヒマラヤの大岩壁に果敢な単独登攀で挑み続けた山野井泰史。<br />その行動と思想を克明な取材で追う。<br /> 10代のクライミング武者修行からトール西壁、冬季フィッツロイ、冬季アマ・ダブラム西壁の単独初登を経て、チョ・オユー、マカルーといった8000メートル峰の壁に挑むまでを描いた意欲作である。<br /> 山野井泰史は、沢木耕太郎著『凍』のモデルとなった登山家で、『凍』は講談社ノンフィクション賞も受賞している。<br />