穏やかな死と出会う
誰もがいつかは出会う「死」。
私は、医療従事者ではなくケアマネジャーの立場で、多くの「死」と携わりました。
自宅で過ごされる方々の支援をするケアマネジャーは全国に多くいますが、末期ガンで、かつ自宅で過ごされている方を、自ら進んで受ける人は決して多くないと聞きます。
もちろんいわゆる、慢性期と言われる方々の担当もしてはおりますが、自宅で最期を過ごされる方々に導かれるようになり、お送りするうちに、末期ガンの方への想いが強くなりました。
できるだけいい時間を自宅で過ごしていただきたいと願い、お送りした方々に対して、「お会いできて嬉しかった、ありがとう」と感じました。
そのことをいつか本にできたらと考えてはいたものの、出会った方々のエピソードの多さや何を本にしたらいいのか選べない思い、倫理観、さまざまなことで準備が進まず何年も経ってしまいました。
そんな中で、突然起こった双子の姉の孤独死。
最期の時を穏やかに、少しでも笑顔で過ごしてもらいたいと願って仕事をしてきた私であるにもかかわらず、私の思いとかけ離れた最期を迎えた姉のことをきっかけにこの本を創る想いに至りました。
まずは、姉のことを綴ることから始めてみます。
【目次】はじめに第1章 1人で死ぬこと・人が亡くなる予感・私の姉・従兄弟からの電話・怒りの感情第2章 亡くなった姉との絆・姉に寄り添うこと・黒いアゲハ蝶・姉とお揃いの免許証ケース第3章 ケアマネごと・末期ガンを支援するケアマネジャー・「家」という魔法の言葉第4章 穏やかに見送る・何をしても後悔する・後悔を少なくするために自宅で最期を看取る・遺族の希望も大切にする・最後の顔が穏やかなら救われる・相手に委ねる第5章 私が関わった一期一会・カレンダーの人・旅行に行けなかった人・ホスピスで最期を迎えた人・お医者さんあとがきプロフィール参考図書著者プロフィールごとうりな ケアマネージャー。
末期がんの方を中心に、亡くなる前のサポートをするケアマネージャー。
8年間で400人以上の方を送ってきた。
生まれたと同時に母親を亡くし、双子の姉と別々の乳児院に預けられる。
育った環境や経験から障害者支援と介護に興味を持ち、20年以上に渡り他人を支援する介護の経験を持つ。
その後、ケアマネージャーに転職し、通常では知り合えない人たちのサポートに関われることに感謝し、「人の死とは何なのか」を伝える活動をしている。
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